自民党政治資金規正法違反事件により、日本の政治に対する信頼をは大きく毀損してしまい、国民による政治不信が増大しています。政治不信は、民主主義を後退させ、国家を大変危険な状態にしてしまいます。戦前も、政党政治が芽生え、民主主義国家であった日本は、汚職が続き政治不信を増大させ、国民は軍を支持して軍国主義へと向かってしまいました。ですから、政治家の汚職は民主主義にとって大変危険であります。

今回の問題の起点は、政治資金規正法という法律の違反です。さらに、政治の主体である自民党が組織的に違反しているという事実は、政治不信へと直結してしています。そのため、この不信をどのように払しょくするかが現在の最大の政治課題になってしまいました。風雲急を告げている国際情勢の中で、日本の政治が不安定化することは大きな損失です。この観点からも自民党の責任は大変重いと言わざるを得ません。

この法案は、戦後GHQの指導で制定されましたが、自民党の汚職に伴い、何回か改正されてきています。この法案は、民主主義にとって大変重要な法案です。さらに、この法案は、政治家が自分自身を律するための法案ですから、改正のㇵードルが高い法案なのです。今回の政治不信を受けて、政治がどのようにこの法案を改定できるのかは、日本の民主主義のバロメータになると思います。

政治家が、自分自身を厳しく律する法律に改正することで、今回の政治不信の払しょくにつなげてほしいと願います。しかし、政治倫理審査会で、『自分は知らなかった』とか『自分は責任者ではない』と弁明している政治家を見ると心もとなく感じる与太郎です。

ところで、八正道の観点でこの問題を見るとき、政治資金規正法という法律が変化しているところに、ポイントがあるように思います。つまり、最初からすべてを想定した完璧な政治資金規正法はできません。環境や条件が変わるのでそれに合わせて法律も変化していく必要があります。法律の変化が柔軟に実行できることは、議会制民主主義の成熟度であるように思います。八正道でも、諸行無常の世の中を幸福に生きていくために繰り返し精進していくことを述べています。人間は完璧ではありませんから、間違ったり、魔が差したらそれを修正してよい方向に進化させていくことが大事なのです。そのためにも、今回の件で法改正がどのように行われるかを注目してみたいと思います。


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