インターネットの進化により、私たちは以前よりもはるかに簡単に膨大な情報にアクセスできるようになりました。SNSやYouTubeなどを通じて、リアルタイムの生の情報にもすぐに触れることができます。
非常に便利な反面、新しいネット社会には私たちが経験したことのない、さまざまな落とし穴が潜んでいます。
ネット社会が成熟するにつれ、これらの落とし穴には対策が施されていくと考えられますが、いまだ多くの人々がその罠に陥っているように感じます。もしかすると、私自身もその一部かもしれません。
たとえば、偽ニュースに惑わされるケースが頻発し、アメリカの大統領選挙にまで影響を与えた事例があります。こうした現象は、私たちにインターネットの利便性の裏にある危険性を強く警告しています。
特に私が危機感を抱いているのは「たこつぼ状態」です。ネット上で幅広い意見に触れ、知識を深め、正しい判断を下せると思いがちですが、実際には、自分の意見に合った情報ばかりを無意識に選んでしまう傾向があります。その結果、ますます自分の意見が正しいと確信し、他の意見を排除してしまう。この状態が続くと、正確な判断ができなくなるだけでなく、社会的な分断が広がってしまいます。
この「たこつぼ状態」は、現在の日本を含む多くの先進国で見られる現象です。極端な意見が政治に反映され、社会が寛容さを失っていくことに非常に危機感を覚えています。こうした分断を解消するためには、まず自分と異なる意見に耳を傾ける習慣をつけることが不可欠です。なぜ自分と違う意見が存在するのか、その理由を掘り下げて考えることで、より深い理解が得られます。
そして、最も重要なことは、どんな相手の意見でも尊重することです。互いの意見を尊重し合わない限り、ネット社会が健全に進化することは難しいでしょう。
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